★葬儀の準備
葬儀・告別式の手順(式次第)
通夜の翌日に行います。「葬儀・告別式」とひとつにまとめてよばれることが多いですが、厳密には違うものです。葬儀は近親者に限った儀式、告別式は、故人の友人や知人なども参列して行う儀式です。現在では続けて行われるのが一般的になっています。
1.喪主・遺族の入場、着座
2.僧侶入場
畳の席ならそのまま、椅子席の場合は起立して、軽く頭を下げて迎える
3.全員合掌
4.開式の辞
司会者がおこなう
5.読経
30分前後
6.弔辞・弔電披露
弔辞は3人程度、弔電は2、3通披露したらあとは肩書きと名前を読み上げるか、その数を紹介する
7.読経
8.焼香
喪主、遺族、近親者、一般参列者の順。遺族は会葬者の一人ひとりに黙礼します
9.お別れの儀
棺に献花など
10.僧侶退場
11.葬儀委員長謝辞
12.出棺
服装
全般的に、光沢のある素材は避ける。ハンカチは、白か地味な色の無地のものを。傘やコート類も、できれば黒、なければグレーなど。
男性の服装
◆洋装
黒の礼服ですが、通夜は紺やグレーのダークスーツでもかまいません。ネクタイは黒の無地。ベルト、靴下、靴も黒。金時計など光るものは外し、ネクタイピンもつけません。ワイシャツは白でボタンダウン等は避ける。葬儀・告別式はモーニングか黒のフォーマルスーツ。
◆和装
羽二重などの黒無地染め抜き5つ紋付の着物と羽織、仙台平の袴、帯は角帯、足袋は白を着用します。
女性の服装
◆洋装
光沢がない黒のフォーマルスーツ(ワンピース)着用、肌を隠すデザインの服を。夏でも肌の露出をできるだけ控えめになるように心がけます。バッグや靴も光沢がないものにし、ストッキングなども黒で統一する。靴はエナメルや爬虫類の革のものなどは避け、ヒールのある黒いパンプスを。サンダルはタブー。アクセサリーは結婚指輪以外ははずしますが、つけたい場合は光るものは避け、真珠の一連のネックレス程度にし、パール、ブラックパール、黒珊瑚などを。立場によってはつけないこともあります。
長い髪は、まとめて清潔で上品な印象に。派手なマニキュアは落とします。簡単に落とせない派手なネイルをしている場合、黒っぽいレースの手袋などで隠すのもひとつの方法です。
◆和装
生地は冬は羽二重か一越ちりめん、夏は平絽(ひらろ)か紗(しゃ)になります。通夜の場合、寒色系の色無地に喪帯を着用しても可。帯揚げ、帯締め、草履は黒、足袋は白を着用します。
子供の服装
小学生以下の子供は、白いシャツに紺やグレーの服を合わせる。制服があれば、制服。
僧侶・運転手・世話役への心づけ
◆僧侶
20万~50万円。臨終時の枕経、納骨経の読経料、通夜、葬儀のお礼 をまとめて「御経料」あるいは「御布施」として渡します。相場は、地域やお寺とのつきあいによって本当に様々ですのであくまで目安です。僧侶に直接きいても失礼にはあたりません。
◆運転手
3,000円~5,000円。火葬場へ出発する前か後に、霊柩車や火葬場までのハイヤーの運転手に渡します。
◆世話役
世話役代表:1万~2万円。他の世話役:5,000~1万円。近所の手伝い:2,000~3,000円。
戒名
戒名は必ずつけなくてはならないというものではありません。戒名の依頼は、臨終の際に僧侶に相談するのが通常です。
戒名 | 相場(円) |
---|---|
〇〇信士 〇〇信女 |
15万~30万 |
〇〇居士 〇〇大姉 |
30万~50万 |
〇〇院△△信士 〇〇院△△信女 |
50万~200万 |
〇〇院△△居士 〇〇院△△大姉 |
|
〇〇院△△大居士 〇〇院△△清大姉 |
200万~ |
子供が亡くなった場合
2歳くらいまでは〇〇嬰児、△△嬰女
2歳から6歳くらいまでは〇〇孩児、△△孩女
6歳から15歳くらいまでは〇〇童子、△△童女
出棺
告別式が終わると出棺。火葬場に向かいますが、ここで火葬場に行く人と残る人と二手に分かれます。一般の参列者は一部を除いて帰ります。頭を北向きにしてふたを開け、遺族、近親者、友人、故人と縁りの深い順に最後の対面をします。この時、葬儀社の人から手渡された花や愛用の品を入れます。めがねや金属類の燃えないものは避けましょう。
続いて「釘打ち」を行います。先に葬儀社の人により半分ほど打ち込んでありますから、残りの部分を遺族が石で釘を打ってふたを閉じます。仕上げに葬儀社の人が釘を打ち、出棺となります。