★火葬の準備
火葬場へ移動
火葬場へは、死亡届を提出した際に受け取った火葬許可書を必ず持参します。これがなければ火葬ができません。一般的に葬儀社の人に預けておいて、持って行ってもらい、火葬場で渡してもらいます。火葬場へは遺族、近親者やごく親しい人が同行します。火葬場へは霊柩車を先頭にしていきます。霊柩車には棺と運転手と葬儀社の人が乗ります。喪主と遺族代表は、霊柩車に続く、お供車に乗ります。火葬場へ同行する僧侶は、喪主と同じ車に同席します。
しかし最近は、僧侶が自家用車で火葬場に行かれることが多いです。喪主にあとの車には、遺族、近親者、友人など血縁関係が深い順に乗っていきます。霊柩車の後にはハイヤーが続き、さらにマイクロバスとすることが多いです。あとに残って火葬場から遺骨を迎える場所では、火葬場に行かない人で遺骨を迎える準備と精神落としの準備をします。帰ってくる人たちのために清めの水と塩の準備をしておきましょう。
各車両の運転手には火葬場へ行く前か後に3,000円~5,000円の心づけを渡します。ただし、運転手が公営の職員である場合は不要ですし、要求されても渡す必要はありません。
納めの式
棺をかまどの前に安置し、僧侶による最後の読経の後、全員が焼香します。その後、棺をかまどの中に入れ荼毘に付されます。
火葬の費用
3万円~6万円。火葬場によって金額に幅があります。また、公営か民営かによっても異なります。
火葬場での心づけ
民営の火葬場の場合、火葬場係員に3,000円~5,000円を渡します。渡すタイミングは、火葬場に着いて棺を火葬炉に入れる前までの間です。公営の火葬場の場合、係員は公務員であるため、心づけを受け取ることができませんので不要です。
公営職員への心付けに関する事件
2010年2月24日、大阪市立斎場(火葬場)の利用をめぐって、市環境局の複数の斎場職員が、一部の葬祭業者に火葬炉を優先的に使用させるなど、便宜を図っていた疑惑のあることが分かりました。業者側から金品を受け取っていたとの情報もあり、大阪市が本格的な調査を始めました。
午後4時以降の火葬では、骨を拾い上げて骨壺に納める骨揚げは翌日に回すのが原則ですが、この職員らは業者からの求めに応じ、同時間帯を過ぎても当日中に骨揚げを行っていたようです。
大阪市立斎場では平成14年5月にも、火葬担当の全職員が月額最大15万円の心付けを受け取っていたことも発覚しており、業者を通じた「心付け」の受領が問題となり、大勢の懲戒処分者を出した経緯があります。
骨揚げ
1~2時間で火葬が終わると骨揚げをします。全員で竹の箸で拾い上げ骨壷に収めますが、この時二人一組になって喪主、遺族など故人と関係の深い順に二つの箸で一つの骨を拾い上げて壷に納めます。箸を用いるのには、三途の川の「箸渡し」をするという意味あいがあります。足から頭に向かって拾い、最後に喪主がのど仏を拾います。骨揚げは、地方によっては「骨拾い」「灰寄せ」などともいいます。
埋葬許可証を受け取る
火葬許可証の裏に火葬場の人が証明印を押した埋葬許可証が、骨壷と一緒に渡されます。埋葬許可証は埋葬のときだけでなく、お墓の移転などのときにも必要です。紛失しても再発行されないのでなくさないよう、骨壷に入れて持ち帰りましょう。